2020年5月25日、アメリカでGeorge Floyd氏が警察官によって殺される事件が発生しました。
その後、多くの人がSNSやテレビでBlack Lives Matterというフレーズを目にしたと思います。
あれからもう1年。しかしこの1年間でも、アメリカでの人種差別による警察官の射殺事件は、1000件近くありました。
これまでも警察官による一般市民の射殺事件は人種を問わずしてあったとはいえ、黒人の一般市民が殺される割合は、他のどの人種より高いです。
「警察官と目を合わせない。もし話しかけられても、決して逆らわない。なぜなら警察官に殺されるかもしれないから。」
アメリカの黒人の家庭では、子供がまだ4歳や5歳の時から、これを教えられて育つと言います。
誰かにある日突然、何の理由もなく銃を向けられる恐怖と隣り合わせで生活するということ。
みんなには想像できますか?
街を歩いていたら、強盗の現場に出くわした。すると警察官が突然寄ってきて、「お前がやったに違いない。」と手錠をかけられるかもしれない。
理由は日本人だから。
自分がそんな立場に置かれるということです。
Black Lives Matterは、『黒人の命にも価値がある』という訴えです。
そんな当たり前のことが、多くの人が声を上げないと届かない世界だということ。
“人種、宗教、性別によって差別されない、同等の権利を求めて生きること”は、この広い世界で叶わない場所が存在するんだということ。
Martin Luther King牧師が、黒人差別撤廃を訴えたのは、今から58年前の1963年でした。
世界は良くなったんでしょうか。誰もが安心して暮らせる世の中は、実現されていますか?
もし実現されたと思っているのであれば、それは見たいものしか見えていないのかもしれません。
今、ネットには様々な情報が溢れています。でも、ネットでの情報は、「自分で検索する」ということに怖さがあります。
テレビでニュースを見たり、新聞を読めば、自分の興味関心以外のものも自然に目に飛び込んできます。でも、ネットで検索するワードは個人によって異なり、自分の知りたいことしか入ってこない。なんでも知れる世の中で、「何にも知らない」若者はたくさん存在してしまっているのです。
私は、日本は特にこの傾向が強いのかなと思っています。
一歩世界に出れば、世界中で起きていることについて、あなたはどう思う?君の考えを聞かせてという場面はたくさんあります。
英語は得意不得意ではなく、本当に大切なのは、英語を「自分の思いを伝える・相手の思いを知る」ためのツールとして使おうという意欲。
それこそが英語を学ぶ最大の最終目的じゃないかな、と思っています。